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2006年 07月 01日
黒色綺譚カナリア派の2006年番外公演 『少女灯~改訂版 トドメ懐古趣味~』 を見た。何ともキワモノっぽいタイトルとは裏腹に、思いっきり暗くて悲しくて愛憎ドロドロの現代版悲劇だった。劇団本谷有希子を知っている人なら、あれを複雑怪奇にしたものを想像して欲しい。
この作品、とにかく脚本が面白い。二重三重の伏線があって、現在から回想シーンへと時間をさかのぼりながら物語は展開する。主役の牛水里美をはじめ女優がみな美少女で、しかも演技力が素晴らしいのだ。脚本家は女性だそうで、なるほどなあと思わせられる。 俺は初見だったのだが、この劇団は過激な作風で知られる。今後ちょっと注目してみようかと思う。 過去の作品 #
by TOKYO_WORKER
| 2006-07-01 00:00
| ■演劇/芝居/映画の話
2006年 06月 11日
富士フィルムの最新鋭デジカメ、FinePix F30 を買いました。 いやあ、すげぇよこれ・・・ とにかく、どんなシーンでもまず失敗する事がありません。 夕暮れのお祭り、暗い居酒屋での飲み会、体育館で行われるバレーボールの試合。 どんなシチュエーションでもフルオートできっちり撮れます。 銀塩を超える最高感度 ISO3200 はともかく、ISO1600 くらいまで完全に実用範囲です。ISO800 なら、たぶん(何も言わなければ)他社機の ISO100 と区別できないでしょう。それほど低ノイズ、高精細。 ウチには、他に手ブレ補正付きカメラ(松下)とCANON IXYがあり、条件さえ良ければ・・・例えば晴天の屋外ならば・・それらのカメラもいい写真を残してくれるのですが、光が当たらなければあっさり破綻します。F30 は場所も被写体も選ばないところが凄い。うーん完璧。 そもそもデジカメの性能を画素数で比較する最近の風潮が、俺は大嫌いです。19インチの液晶モニタでも130万画素、サービス版プリントでも200万画素しか必要としないのに、800万、1000万と画素数だけ増えていく。その結果、感度が下がり、平気で標準感度ISO50とかだったりするわけ。ISO50なんて、銀塩カメラで言えばプロ用リバーサルっすよ。普通の人が使いこなせるシロモノではない(いわゆる写ルンですですら、感度はISO800もある)。そんな中、世界中見回してもただ1社、富士フォルムだけが画素数や手ブレ補正に逃げたりせずに、銀塩フィルムなみの感度を追求しているのです。単純に画素数増やした方が簡単だし、売れるだろうに・・・・。 関連記事 インプレス http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2006/06/09/3880.html -----<引用>------ 色味は同社独特のやや濃度の感じられるこってり系の再現だが、決して不自然ではなく、多くの人がキレイと感じられる絶妙なさじ加減。F-モードメニューでFinePixカラーをF-クロームに切り替えると、彩度とコントラストが明確に高くなったかなりハデ目の絵になるが、デフォルトのFinePixカラー:スタンダードで撮る限り、“ハデだけど派手すぎない”ちょうどいい色合いなのだ。 レンズ性能も満足できるシャープネスを備えており、画面周辺でも流れないし、歪曲も少なめだ。 そしてF30の真骨頂とも言える高感度特性は、コンパクトとは思えないほどハイレベル。掛け値なくISO800が充分に実用になる低ノイズ・高画質である。 今回は参考までに普段愛用しているソニーのサイバーショット DSC-T9と感度ごとに比較してみたが、ISO100の時点でもすでにF30の方が圧倒的に低ノイズであり、その差は感度を上げるほど広がるばかり。T9の最高感度であるISO640よりも、F30のISO3200の方が低ノイズなのだ。 富士の人の話 http://dc.watch.impress.co.jp/cda/other/2006/03/02/3341.html -----<引用>------ 「我々は写真の会社ですから、撮影結果を見て“ああ、これは失敗だった”という経験を少なくしたいのです。今後、デジタルカメラは買い替え、買い増しユーザーが中心になります。その人たちはデジタルカメラで多くの失敗写真を経験しているはずです。ならば、失敗を減らすためのソリューションプロバイダーとなろうと考えています」 「先にも話しましたように、我々は写真メーカーであり、イメージクオリティにこだわりがあります。以前、300万から400万、400万から500万といったところでは、画質の向上もありましたが、現在は画素を増やすことが画質の向上につながっていません。ほとんどのユーザーがL判程度にしかプリントしていない中、600万以上の画素があっても印刷結果には違いが出ないのです。これ以上のユーザー不在の不毛な競争はやめて、センサー特性の向上という技術的な進歩を高感度に向けるべきだと考えています」 日経デジタルARENA http://arena.nikkeibp.co.jp/rev/20060606/117013/ 画素数と感度の関係 http://aska-sg.net/shikumi/003-20050112.html #
by TOKYO_WORKER
| 2006-06-11 12:30
| ■メカや家電、AV機器の話
2006年 04月 16日
4/22、高円寺の銭湯が
深夜1時半・・・営業終了後に「暗闇風呂」イベントを開催します。 この日ばかりはビール持ち込みOK。 始発まで飲めるそうな。 http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000000604140001 #
by TOKYO_WORKER
| 2006-04-16 23:56
| ■所帯じみた生活密着ネタ
2005年 12月 20日
私は演劇を見た後、なるべく1行レビュー掲示板にコメントを入れるようにしている。
年末だし、今年どんな芝居見たかなーと思って検索してみた。 2005年 12/ 9-12/18「海賊」(グリング)@ザ・スズナリ ★★★★ 12/18 大人向けの芝居。派手な動きは何もないのに驚くべき密度!舞台装置や演出も一級品だが、それ以上に役者陣の演技力の競演に酔いしれる・・・。このレベルの芝居が、スズナリの距離で見られた事は幸せだと思う。 12/14-12/18「BIRDS」(30-DELUX)@シアターサンモール ★★ 12/18 TOON BULLETS の浅沼晋太郎が珍しくウエルメイドでまとめたハリウッド風エンターテイメント。役者のアクションや身体の切れはさすがの一言。何も考えずスカッとしたい人にお奨め。それにしてもプロの声優さんってみんな演技うまいのね・・・ 12/ 3-12/12「無理矢理」(劇団、本谷有希子)@吉祥寺シアター ★★★ 12/04 チラシからは想像もつかない重厚な不条理ホラー。何重にも謎が仕掛けられ、誰が正常で誰が狂っているのか判然としないまま客は放り投げられるが、役者が上手いのでそれもまた心地よい。役者の面子を見て爆笑モノを期待すると裏切られるが・・・。なお当日券は2階席だったが案外ちゃんと見えた。いい小屋だ。 10/19-10/23「The Cherry Bombers Strikes」(Cherry Bombers project)@笹塚ファクトリー ★★ 10/20 パワーのある女優が劇団の壁を越えて挑むオムニバス。脚本がケラ、クドカン、ブルースカイに清水宏、演出ハイレグ河原とくれば想像のつくエログロナンセンスギャグの連続技。体力整えて見るべし 9/16-9/23「遙〈ニライ〉」(innerchild)@吉祥寺シアター ★★★ 09/21 今回のインナーチャイルドには、笑いのシーンがほとんど無い。生と死について観客に色々な問いを容赦なく突きつけてくる。出演するはずだった女優の急死・・・という事実を突きつけられてから観たので、なおさらだ・・・ 余談だが吉祥寺シアターはなかなか良い。最近出来た小劇場では座席も照明もピカ一。 8/ 7- 8/28「トーキョーあたり」(健康)@本多劇場 ★★★★ 08/12 これぞまさしく KERA's World。痛いセリフや不謹慎な話てんこ盛りだがそれは確信犯。冒頭の自虐ネタから引きずり込まれた。 6/22- 7/ 1「礎」(ダンダンブエノ)@青山円形劇場 ★★ 06/26 近藤芳正、坂井俊也、やまにん。芸達者で知られるこの3人にきっちり絡んだオセロ松島さん侮りがたし。 ユルユル展開する脚本がダンダンブエノっぽくないので星2つ。でも芝居は決して悪くない。見終わってから考えると、この「礎」とは実にいいタイトルです。 4/28-4/29「池田屋チェックイン」 (Playing unit 4989)@シアタートラム ★ 04/29 素晴らしく基礎のできた役者陣。どんでん返しが楽しい良くできた脚本。パーツは良いのに全体として間延びしていたのは、オーソドックスすぎる演出のせい? 4/27-5/1「寝太郎の新作カレー」(動物電気)@本多劇場 ★★★ 04/28 ゴムをくわえても天井からたらいが落ちてきても、これは紛れもないホームドラマ。ひきこもりが大人へと成長するラストシーンは、かっこいい。動物電気なのに。お尻出してるのに。 4/13- 4/17「鑑定士 財部真一」(劇団まめや別館)@シアターサンモール ★★★★ 04/14 芝居自体はいつものアーバンフォレスト。4重5重のどんでん返しで笑わせた後、思い切り怖がらせ飽きさせない。予想に反し、つまみ枝豆さんの演劇にかける情熱を強く感じる作品。 2/28- 3/ 6「眠れない都会の夜に眠るた…」(インベーダーじじい)@ベニサン・ピット -感想- 03/05 奇妙な劇団名とは裏腹にしっかり作り込まれた耽美な世界観が自慢のインベーダーじじいだが、今回はネタがネタだけに笑うことも許されず、感情移入もできなくて困った。なんというか、内向的なハイレグジーザスみたいだった。 2/15- 2/20「ラブコメ」(スクエア)@中野ザ・ポケット ★★★★ 02/21 役者の力量とシナリオが見事に融合した爆笑コメディ。いわゆるバックステージ物として、今では伝説となったショウマストゴーオンやアーバンフォレスト「Nobody,NoParty」と並ぶ名作。 #
by TOKYO_WORKER
| 2005-12-20 01:34
| ■演劇/芝居/映画の話
2005年 12月 20日
私は演劇を見た後、なるべく1行レビュー掲示板にコメントを入れるようにしている。
年末だし、今年どんな芝居見たかなーと思って検索してみた。 2002-2004年 12/ 2-12/26「消失」(NYLON 100℃ )@紀伊國屋ホール ★★★ 12/17 役者の力量を恐ろしいほどに問われる作品。それを高いテンションを維持したまま演じ切る役者陣も見事。大倉さんや八嶋さん、最近すっかりTVの人気者だけど、やっぱり根っからの演劇人。彼らは舞台が一番似合ってます。 ※当日券情報:1時間半前に並んで当日券入手、なんと最前列でした。前売りは完売ですが、当日券も補助席含め相当数出ているようです。 11/10-11/14「腑抜けども、悲しみの愛を…」(劇団、本谷有希子)@青山円形劇場 ★★★ 11/14 まるでアテ書きかと思うほど見事にハマった役者陣。淡々としているが何一つ無駄のない演出。面白かった。ただ演劇というより連ドラ向きの脚本かも知れない。 9/ 8- 9/18「轟天VS港カヲル」(大人計画ウーマンリブ)@サンシャイン劇場 ★★★★ 09/18 クドカンさんが新感線に贈る壮大なオマージュ。パロディネタ満載で、クドカンさん自身が轟天復活を一番喜んでる。芝居っていいもんだなあってしみじみ思える作品(お祭り)。今日のゲストは池田成志さん。役がハマりすぎていて、ゲストつーより普通の出演者みたいだった。 8/21- 9/ 2「男性の好きなスポーツ」(NYLON 100℃ )@本多劇場 ★★★★ 08/29 この数年で最もケラさんの原点に近づいた秀作。役者では藤田秀世さんが大ヒット。 7/ 4- 7/25「MIDSUMMER CAROL 」(後藤ひろひと作・G2演出)@PARCO劇場 ★★★★ 07/15 孤独な偏屈じじいと少女との美しい物語。キラ星のごとき演技派が周りを固め、舞台の完成度を上げてゆく。伊藤氏とハセキョー、ここで言われるほど酷い演技ではないのだが、ストーリー上の必然性が無いために浮いちゃって可哀相。瀬戸カトリーヌさんのはじけっぷりはお見事。ただものではない。 4/28- 4/29「飛び降りたらトランポリン」(インベーダーじじい)@シアタートラム ★★ 04/30 アゴラ劇場の頃からインベーダーじじいを観ているが、今回はいつもより台本も演出も軽かったので星2つ止まり。もっと緩急付けて、じわじわ責めないと・・・。もともと劇団名に似合わぬ耽美派で夢のような世界に引き込む名人なるせゆうせい氏にしては、今回は表現がやや平板すぎた。 1/22- 2/22「レッツゴー!忍法帖 」(劇団☆新感線)@サンシャイン劇場 ★★★★ 02/11 まさにお祭り。全編これ珠玉のパロディ大全集。ネタ元を知ってるかどうかで評価に差が出るかも。個人的にツボに来たのは、なにげに古田さんが放った第三舞台の名ゼリフ(のパロディ)でした。 12/12-12/22「東京のSF」(NYLON 100℃ )@シアターアプル ★★★ 12/13 久々の DARK SIDE SESSION。 痛い笑い&笑えない笑いのオンパレード。役者がテンポに乗り切ってない気がしたのは初日だからか?それと、いつもより「遊び」が少ないと思う。 10/24-10/27「人、人にパンチ」(動物電気)@三鷹市芸術文化センタ ★★ 10/28 いつものハチャメチャ・コントの間にチラチラと冷静な理性が垣間見え。 おっとっと。 舞台の上ではいつまでも大人にならないで欲しいのに。 10/17-10/20「信長~ついていくしかないのね」(春風堂)@芸術劇場小ホール ★★★ 10/20 チラシからいわゆる小劇場モノかと思えば予想に反し骨太のストレートプレイ。てゆーか大河ドラマ。大人数だが上手い役者を揃えている。史実そのままで捻りは無いから小劇場的刺激は無いけど。 7/10- 7/14「黄[yellow]」(少年社中)@中野ザ・ポケット ★ 07/14 ミニ新感線・・・本当にそれでいいの? 5/ 9- 6/ 1「幽霊はここにいる」(KOKAMI@network)@サザンシアター -感想- 05/24 10個くらい下、佐藤治彦さんの 「何でこんなに悪い評価なのか考えたら、やっぱ皆さん、コーカミ作が欲しかったんじゃないのかな」 に星4つ。確かにそう思いました。 4/24- 4/30「QUO VADIS 」(Innocent Sphere )@萬スタジオ ★★★ 04/28 サイコスリラーな前作から一転して近未来サイバー活劇。強引なストーリー展開に突っ込み入れたりせず、思い切り楽しもう。斬新な映像ワークは健在だし、筧/狩野ペアは素晴らしく魅力的。悪役はクールでかっこいいし、ハッカーコンビも愉快。それに加えてムニエル山岸/社中の井俣両氏が見事にハマり、芝居に重みを加えていた。 3/21- 3/24「ハダノシタデ雪ガ降る」(innerchild)@シアターモリエール ★★★★ 03/23 怖いよー 一瞬たりとも気が抜けないよー 最近の Innnerchild 笑いを取るのが下手になった分 心理描写の怖さがよけいに目立つかも・・・ 3/12- 3/17「ドロップ」(少年社中)@早大劇研アトリエ ★★★★ 03/15 久々に少年社中のエッセンスが凝縮した傑作。近年の社中はイマイチ方向が定まらず、このまま大衆演劇化していくかと思ったが、今回で見直した。 ホン/役者/演出、全ていい。 台本を買って読んでみたいと思った。 1/25- 1/27「クロマニヨンショック」(アフロ13)@東京グローブ座 ★★ 01/28 初日観劇。グローブ座クラスの劇場で30分前から電話予約分を配り始めたのでは開演に間に合うはずもなく、なんと30分押しでスタート。冷え切った客席とステージ上の熱演のギャップが痛々しかった。かっこいい殺陣、野田ばりの美しい舞台演出と効果的なナマ楽器。出来はいいのに勿体ない。歌は余計だけど。 12/15-12/23「ホテルNR」(アーバンフォレスト)@新宿スペース107 ★ 12/24 迷路のように入り組んだホテルに閉じ込められた客が右往左往する、爆笑サバイバルホラー。今回は伏線が薄く、シチュエーションコメディとしてはイマイチ失敗してる。いつものアーバンじゃない。このネタならまだまだ広がるはず。ホンをリライトして再演希望。 12/ 7-12/18「直撃!ドラゴンロック3」(劇団☆新感線)@赤坂ACTシアター ★★ 12/17 全編ギャグとパロディだけで構成された「超大作コント集」。前作よりやや笑いが荒れた(下ネタ増えた)ものの、とても楽しい3時間。モー娘からイングヴェイまでパロディしまくる音楽もさすが。カーテンコールでじゅん氏が「何も残らない、ただ笑える芝居を作り続けたい」と言っていた。新感線らしい、良い言葉だと思う。 11/25-12/ 9「天才脚本家」(G2プロデュース)@スペース・ゼロ ★★ 12/06 ウェルメイドを嫌う大王としては極めて珍しい「社会風刺」モノ。ストーリーで見せる本なので、豪華絢爛な役者陣が(三上さん、川下さん、山内さんの3名以外は)あまり生かされなくて勿体ない。大王らしくないので辛目の星2つ(面白いんだけどね)。腹筋さんと久保田さんの絡みは、ストーリーと関係ないけど今回の芝居にいい味を添えてました。それにしても大王は脚本だけでなく役者としても超一流だと再確認。 11/ 1-11/13「ノーアート・ノーライフ」(NYLON 100℃ )@本多劇場 ★★★★ 11/14 お約束ギャグやドタバタで笑いが取れると思っている演出家はこの芝居で勉強した方がいい。ものすごく微妙な境界線の笑いが延々と続く。てゆーか、本当に笑われているのは観てる俺たちのほうかも知れない。役者の力量があってこそ成立する本。恒例の場内アナウンスに遊びが全く無かったのも、何かを狙っての事だろうか? 11/9-11/18「ハイレゾ」(少年社中)@早稲田アトリエ ★ 11/10 初日だって事を間引いても、今回はホンが弱い。役者は安定感あるし演出も相変わらず上手いんだけど、「謎」の描き方が弱いので、持ち前の世界観に観客を引き込めず。技巧に凝らず、もっと中心となるストーリーを煮詰めた方がいいと思った。 10/31-11/ 5「BOLERO-cry for the Babylon」(Innocent Sphere )@萬スタジオ ★★★ 11/01 なかなか良く出来たサイコ・サスペンス。登場人物が多すぎ、枝葉のエピソードがテーマを散漫にしている点を除けば、全体的にはかなり優れた作品だと思う。伏線が延々と続き、最後にクライマックスへ疾走する手法はまるで映画のよう。ラストも良い。まだ初日なのでネタバレの危険があり詳しいレビューを書けないが、とにかく「人間風車」や「フリオ」みたいなのが好きな人は必見。 10/12-10/15「長靴をはいた星」(インベーダーじじい)@早稲田どらま館 ★★ 10/12 深めのテーマをオブラートにつつんで見せてくれる劇団インベーダーじじい。今回のオブラートはなんと「童話」。全体は結構こっ恥ずかしいファンタジーなのだが、時折見せる先鋭的演出が意識をぐいと現実へ引き戻す。伝わるメッセージは明確。1時間半という尺も無駄が無くて丁度いい。静かな会話劇が好きな人にはお奨め。なお客入れは段取りのかけらも無く散々だったが、不慣れながらも頑張っていたから許す。 10/8「大運動会」(アーバンフォレスト)@新宿Fu- ★★ 10/08 極上のストーリーテリングが魅力のアーバンフォレストが脚本の魅力を捨て、役者のキャラだけで挑むコント・ライブ公演。出始めエンジンがかからずどうなるかと思ったが、中盤あたりから徐々に客席も暖まり始め、最後の大喜利で爆発的に盛り上がる。ただし笑いはベタ。ライブを名乗るからにはもっと客いじりやアドリブを入れていいと思う。それだけの実力はあるはずだ。 10/ 6-10/14「NERVOUS BREAKDOWN 」(Cretan Crete)@早大劇研アトリエ ★★★ 10/07 劇研の耽美派CreCre久々の新作は天使と悪魔と人間の物語。静と動の対比が小気味よい。今回は若手がメインに好演し、ベテラン勢が要所を押さえる。出番少ないが死神馬渡さんの声と存在感はあたりの空気を変える程。阿修羅城での江波杏子を思い出す。演出全体では無駄なセリフ回しが多く、クドかったので星-1。沈黙が最も雄弁だって事もあるよ。最後カーテンコールで瀧さんの本物の涙にドキ。 8/30- 9/16「暗い冒険」(KERA・MAP )@ザ・スズナリ ★★★ 09/02 北と南、続けて観たら体力吸い取られてフラフラになった。ナイロン色濃い北は万人向け、ハイレグ色濃い南は相当ブラック。役者自身が楽しみながら演じており、ストーリーは滅茶苦茶だが目が離せない。不安定なドキドキ感?その点ホンの完成度で知られる従来のケラ作品とは路線が違う。こうして今まで知らなかった劇団の面白い役者を発見できるのは実に楽しい。電車で読みやすい単行本サイズのパンフも演劇では斬新な試み。名案。 8/29- 9/ 2「夢見る無法者」(新感線お宝劇場)@スペース・ゼロ ★★★ 08/30 もともと完全なアテ書きの新感線芝居は同じ新感線の若手と言えども演りにくそう。どうしてもオリジナルの影が見え隠れする中、少年社中の加藤さん強烈な存在感が印象的。主役の男性2人はどっちもクールでカッコ良すぎ。片方クールならもう一人は粗野でなきゃ。あとタイソン演ずる「新感線プロデュース公演の主役乗っ取り寸劇」がサイコーでした。(これから見る人心配しないで、ネタはネタだけどネタバレじゃないからね) 8/22-8/26「逆境ナイン」(カプセル兵団)@中野ウエストエンド ★★★ 08/25 カプセル初見。けっこう面白かった。 離散してしまった惑星ピスタチオ、実はこんなところで脈々と生きていたんですねえ・・・アニメネタ、カメラワーク、パワーマイムが炸裂。 役者はみな身体がしっかり出来ていて、声も非常によく通る。 基礎がちゃんとしてるおかげで、暑苦しいテーマにもかかわらず楽しめました。でも島本和彦読んでないと笑えないネタ多すぎない? 7/19- 7/22「インディアン・ポーカー」(インナーチャイルド)@シアターモリエール ★ 07/20 心理描写の天才、小手伸也氏としては珍しく未完成な脚本。前半で語られる「謎」が弱いために、後半の「真実」がうまく表面に浮いてこない。今日はまだ初日だが、後半、役者のセリフにスピード感が乗るともう少し良くなるかも。 5/ 2- 5/ 6「月影ホテル」(遊気舎)@中野ザ・ポケット ★★★ 05/03 素っ頓狂なオープニングから一転、実はとてもメンタルなお話だったのね。それを爆笑コントの中で語ってしまうところがさすが遊気舎。 ・・・ところで、関西の劇団は遊気舎やMOTHERクラスのベテランでも毎日必ず役者紹介と次回公演の案内をする。これはとても大切な事なので、東京の劇団もぜひ真似して欲しいと思う。 4/14- 4/21「MOON」(Cretan Crete)@早大劇研アトリエ ★★★ 04/20 はじめ散らかった印象のエピソードが次第次第にひとつの方向へ向かい、やがて収束してパッと全体を照らし出す。鳥肌が立った。学生らしい希望とパワーに溢れた脚本を、驚くほど表現力のある役者が演じる。なんという贅沢な空間。少年社中ともチャリTともまたベクトルが違う。劇研の層の厚さには舌を巻くしかない。小劇場慣れした大人も是非観るべし。余談だが、ここの役者は皆ハンサム。ナゼ? 4/ 6- 4/22「すべての犬は天国へ行く」(NYLON100℃)@本多劇場 ★★★★ 04/16 フリドニアを彷彿とさせる ケラ’s ダークサイド・セッション。内容が内容だけに評価は分かれるだろうが、完成度はピカイチだと思う。ケラ氏は女優のおいしい部分を引き出すのが本当に上手い。ふとした会話のひとつひとつが結構深いし、女優の演技力は超絶。中でもあちこちの劇団で武者修行を重ねた新谷真弓さんが凄い。全体的に、ピタリと合わさったジグソーパズルを徐々に崩していくような一種のやるせなさが漂う作品。 4/4-4/10「明日があるさ」(アーバンフォレスト)@駅前劇場 ★★★★ 04/08 一流のシチュエーションコメディ。伊丹ドンキーの書く脚本は本当に凄いと思う。ひとりひとりのキャラがカブらず生きてるし、全ての伏線が後で意味を持つ緻密さは三谷幸喜ばりの出来ばえ。2度3度のドンデン返しも大胆不敵。ジョビジョバやG2の12人シリーズが好きな人ならこの劇団は必見です。 3/12- 3/31「野獣郎見参~Beast Is Red」(堤真一・高橋由美子出演)@青山劇場 ★★ 03/22 高橋由美子にビックリ。動きといいセリフの張りといい、アイドルタレントの域ではない。堤真一野獣郎は、どうしても人の良さが見えてしまって残念。もっと卑怯に演らないと、野獣郎というより野獣ボーイって感じ。あと全体的に歌いすぎ、踊りすぎ。芝居の流れが中断する。曲そのものは良いんだけど、ミュージカルじゃないんだから。 3/14- 3/20「運べ 重い物を 北へ」(動物電気)@ザ・スズナリ ★★★ 03/15 以前ここで動物電気を称して 「演劇界のドリフ」 と言った人がいたけど名言です。お約束ギャグのオンパレード。そろそろ意表を突いて、本格ミステリーとかも演ってみて欲しい。案外イケルのではなかろうか? チャリT企画「総集編」 ★★ 03/03 ナンセンス・ギャグの皮をかぶった強烈な社会派風刺劇。直球また直球。ニューズペーパーの脚本をワハハが演ると、丁度こんな感じかなあ・・・。あまりにネタが強烈すぎ、笑うに笑えなかった。しかしラストの舞台効果は斬新だし、そのままプロで通用しそうな役者が数名いた。 2/16-18「やっぱりあなたが一番いいわ」(21世紀FOX番外西原久美子プロデュース@モリエール ★★★★ 02/19 木野花演出の伝説的作品に正面から挑んだ思いがけない大傑作!!近藤芳正/京晋祐と比べられる男優はツライが、女優が驚くほどいい。特に西原久美子さん、オリジナル版の高田聖子さんに出せなかった、キャピキャピの内面に隠された弱さみたいなものを見事に演じた。ピカチュウで有名な大谷育江さんの変幻自在な声とキレた演技にも感動。声優さんってアイドルっぽく扱われるけど、やっぱ声のプロ。セリフの表現力は並大抵じゃない。 2/ 7- 2/12「re:set」(演劇屋バンソウコウ3 )@中野ザ・ポケット ★★★ 02/12 バンソウコウってこんなハードボイルドもやるんだ・・・な多重人格モノ。ありがちな展開かと思ったら予想外の精神世界へ。笑いの少ないストレート・プレイ(女スパイの登場で唯一爆笑)で好き嫌いが別れると思うが、役者陣はかなりの熱演でGood。得意技の映画風・視点移動が今回も冴える。照明と小道具が実に美しい。余談だが最近、中野で掘り出し物の芝居が多い。大小7つの劇場がひしめき第二の下北沢と化しつつある所以か? 1/27- 2/12「犬夜叉」(パルコ+劇団☆新感線P)@赤坂ACTシアター ★★★★ 02/06 これは歌舞伎だ。歌舞伎そのものだ。阿修羅城でも感じたのだが、美しくシンクロする照明と音響、びしっと決まる見栄切りの美しさ。静と動、善と悪。クラシックにもバロックと現代があるように、いのうえ歌舞伎は正真正銘、歌舞伎の正当な後継者だと思う。 1/31- 2/ 4「PANGEA」(innerchild)@中野ザ・ポケット ★★★ 02/02 インナーチャイルドはいつもタイトルから中身を全く想像できないのだが、超大陸パンゲアは、そうか、そうくるのか・・・。小手伸也氏、深層心理を描かせたら抜群。美しい舞台と過激なストーリー。感情移入できる対象がない分、前作より集中力を要すのが難点か。ナイロン新谷真弓さんの七色に変化する声と演技は見どころ。重い芝居の中で唯一、動物電気の辻さんがハジけまくるも、突っ込み役が居なくて笑い取れず。もったいない。 1/24- 1/31「持ち上げる人」(ダンダンブエノ)@THEATER/TOPS ★★★ 02/02 サンシャインボーイズが「いるいるそんな奴」な笑いなら、ダンダンブエノは「んな奴いねーよ~」で笑える芝居。脚本は薄いのに、役者のパワーで一気に魅せてくれました。阿部寛さん、はじけるはじける。世界一ハンサムな喜劇役者かも。いつもボケ役の近藤芳正さん、今回は慣れないツッコミ役。もったいない。やっぱツッコミは山西さんにお任せした方が・・・あと、ここの客入れの手際の良さは特筆もの。素晴らしい。 1/26- 2/ 4「カフカズ・ディック」(オリガト・プラスティコ)@本多劇場 ★★ 01/28 ナイロンとは違うケラ氏の一面を垣間見る不条理劇。笑いに来ている客が無理に笑おうとするが、もとより笑える芝居ではないので空回り。会話の行間を読まないとついていけないから、2時間でも結構しんどいぞ。役者は全員ハマリ役。中でも山崎一さん。NOVAのCMで「ざっつらいと」とか言っていた人が、実はこんな深みのある役者さんなんだよなー。 1/25- 2/ 4「Phantasmagoria」(少年社中)@早大劇研アトリエ ★★★ 01/26 初日。前半ギャグが滑りまくり、どうなるかと思ったが、2つの時間軸が重なる中盤から俄然面白くなり、ラストは鳥肌だった。理屈っぽい脚本も、役者に力量があるから説得力を持つ。映像と音響と役者の汗が美しい。 1/13- 1/21「インビジブル・タッチ」(MOTHER)@サザンシアター ★★★ 01/20 評判イマイチで心配したが、思いのほか良い芝居だった。最近ずっと大喜利のようなギャグ満点の公演が続いたので、それを期待すると肩すかし。だがもともとMOTHERは今回のような近未来ハードボイルドSFがメインの劇団なのだ。今回の本はよく書けているし、役者も上手い。要素を盛込み過ぎてメリハリに欠けている感じはするが、決して悪い作品ではないと思う。 1/6-1/7「ルチアがそれからどうしたか」(KIZUNAコレクション)@中野あくとれ 無星 01/07 受付で突然「ウイスキー・ボンボン」を渡される。(公演終了してるからネタバレ書いちゃうけど)実はこれが物語のキーワードになっている事が次第にわかっていく。役者/演出、とっても素人くさい芝居なのだが、全体のトーンは悪くない。頑張ればいい作品に化けると思う。迷いがあるのは良くない。芝居って「思い切り」が肝心だぞー。 #
by TOKYO_WORKER
| 2005-12-20 01:33
| ■演劇/芝居/映画の話
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